ウズベキスタン旅行記(22) サマルカンド散策(ナンとの出会い編)

駅で待っていてくれたのは、今回の旅で初めて

日本語を話すドライバーさん。

 

サマルカンドは当時建設ラッシュだったのか

ホテルへ向かう道中の至る所で工事が行われていました。

タシケントには高層の建物も多く「案外都会なのね。」という

イメージだったので

ここでの工事に使われている主な材料が

レンガだったのには少々驚き。

 

到着した本日のお宿は「エミル・ハン」というところで

ここはまさに、新築のホテル。

 

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(ゴージャス)

 

「ハン」とは「君主」を示す言葉で

このホテルは名前に恥じない内装となっておりました。

 

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(自分はヨレヨレなのに部屋はピカピカ)

 

このホテルからサマルカンド一番の見所である

レギスタン広場」までは徒歩20分ほど、ということで

毎回のテーマ「夜ご飯探し」も兼ねて歩いていくことに。

 

ホテルからはレギスタン広場にあるメドレセの上の方が見えるので

そこを目指して進んでいきます。

 

路地を少し歩くと、ナンの置物を置いた机がぽつん。

何かの入り口のようだったのでぼんやり見ていると

そこから出てきたのは

 

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ナンを大量に運んでいる少年!!

 

「ナンと言えばサマルカンド」と言われるくらい

この地域のナンは美味しいことで有名なのだそうですが

まさかこんなにドラマティックな出会い方をするとは。

 

「ナンだ!!!」と思って見ていると

中にいた別の男性が「入っていいよ。」とジェスチャー

せっかくなので、おじゃまします。

 

中は工場で、今まさに名物のナンが作られているところでした。

 

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ウズベキスタンに来てからナンは幾度となく食べましたが

それらはもれなくカチカチのパサパサ。

しかしこのサマルカンドのナン、見た目からし別格。

モチモチふわふわ感が伝わってきます…!

 

「ヤポーニヤ?」と聞かれ「ヤポーニヤ」と言うと

ナンを1枚、ポイと渡してくれました。

食べてみろ、とのことなので一口パクリ。

 

うまい。

 

これが真のナン。じゃあ今まで食べてきたのは何だったんだ〜。(ナンです)

おじさんにも目で「相当うまい」ということを訴える。

 

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(地元の方も焼きたてを大量に購入)

 

結局、直径30cm近くあるナンを丸々1枚もらい

それをおやつにレギスタン広場へ。

 

お腹が空いていたのでむしゃむしゃ食べながら歩いていると

反対側から車で来た人が私の横で停まり、窓をバーッと開けて

「Is it OK?」

とナンを食べた感想を求めてきました。

 

もちろん

「グッド!グッド!ナイス!!」

と答えるとその人は「そうかそうか。」と満足げな表情で

走り去る。

 

ここまでの流れ、あまりにも出来すぎていて

思わず泣きそうになりました。

 

しかしこの後、ラッキー続きでご機嫌な私を

脅かす存在が現れるのでした…。

 

 

 

ウズベキスタン旅行記(21) ブハラからサマルカンドへ②

電車が発車すると、車掌さんが車内の中央にある

テレビのスイッチをON。

ニュースでもやるのかな、と思っているとDVDの再生がスタート。

 

1本目の映画はどうしようもない感じのラブストーリー

2本目は父の浮気によって悲しみにくれる家族のドラマでした。

 

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(車内もイマイチ盛り上がらず)

 

映画を横目で見つつ旅行記を書き記す充実した時間。

3時間半あるとはいえ、車窓からの風景を眺めているだけでも全然飽きません。

 

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しばらく経った頃、車掌さんがコーヒー入りのカップを持って登場。

ちょうど体が冷えていたのでありがたいおもてなしです。

 

砂糖入りの甘甘コーヒーを飲んでいると

隣の彼からスニッカーズのお裾分け。

 

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(甘みが飽和状態)

 

「ついでにクルトもいる?」とすすめてくれたのですが

実はちょっと苦手な味だったので「ありがとう、でもいいです。」と

丁重にお断り。

後で判明したのですが、このコーヒーはサービスではなく有料だそうで

隣の彼が私の分も買ってくれたようです。なんと優しい!!

(おそらく2000スムほど。) 

 

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車内の映画はついに3本目がスタート。

シリアスな作品が続いていたところにコメディ投入です。

どうやら、「飲むと真実を言ってしまうお茶」をめぐる物語のよう。

とにかくめちゃめちゃ笑えるらしく、爆笑の渦に包まれる車内。

移動しながらみんなで笑いを共有するってなかなか新鮮です。

 

3本目が終わる頃、電車のスピードが落ちとある駅に停車。

サマルカンド」と言ったような気がしたものの

全然人が降りないので、不安になってキョロキョロ。

 

隣の彼に「サマルカンド?」と聞くと

サマルカンド!」との返答があったので慌てて下車。

 

とはいえ、そこからの動きが全く分からず

「???」と立ち尽くしていると、ブハラの駅で私を案内してくれた少年が

笑顔で私を待っているではありませんか!

知った顔に会って「おぉ〜!」と心からほっとする私。

彼はささっと私の荷物を持って出口まで連れて行ってくれました。

 

海外でこういうサービスを受けると、チップがいるのかなとか

そのまま持っていっちゃうのでは…。と、親切心の裏側

みたいなことを考えてしまうのですが

結局彼は何の見返りも求めず

「タクシー乗る?ドライバーが待ってるんだね?じゃ、バイバーイ!」

と、颯爽とサマルカンドの人ごみの中に消えてゆきました。

何の問題もなくスムーズに移動できたのは彼のおかげです…。

今思うととてもありがたい存在。今更感謝!

 

ではでは、無事辿り着くことができた「青の都サマルカンド

シルクロード全盛時代の

キャラバンの一員の気分に浸ってみたいと思います!

 

 

ウズベキスタン旅行記(20) ブハラからサマルカンドへ①

朝7時、一番乗りで朝ご飯会場着。

この旅行ですっかりお気に入りになったメロンは

朝の定番メニューに仲間入り。

 

ブハラで宿泊したホテルも一人では持て余すくらい広く

せっかくなので空間を生かした記念写真を撮ってみました。

 

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(撮影中にフロントから電話が鳴って慌てるの図)

 

サマルカンドまでは「特急シャルク号」で電車の旅となるので

昨日のドライバーさんに駅まで乗せていってもらいます。

 

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(駅までの道中)

 

20分ほどで駅に到着。観光客の姿が全く見えず思わずたじろぐ私。

 

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駅の敷地内に入るのにチケット&パスポートチェックをした後

構内では荷物のX線チェックを行います。

 

構内の表示はウズベク語オンリーなので、正直どっちに進めばいいか

全くもって不明。

 

いやーどうしたもんかと困っていると人の列があったので

とりあえず後ろに並んでみることに。

ここではチケットのチェックがあるようです。ふむふむ。

係員に顔をパッ!と見られドン!とスタンプを押されます。

 

困っている様子を察したのか、少年がこっち!と手招きして

私を誘導してくれました。

 

タシケントに行くの?」

サマルカンドだよ。」

「じゃああっち!」

 

彼に付いていくとちょうど電車が駅に到着。

 

シャルク号には車両ごとに車掌さんがいて、その人に

チケットを見せる仕組みのよう。

私の車両の担当は眉毛がすごく濃いおじさんでした。

 

パスポートを見た車掌さん、

「ヤポーニヤ?」とお決まりの反応。

私も「ヤポーニヤ。」と力強くうなずく。

 

それでは、スーツケースを乗せてもらい

いざ乗車!

 

シャルク号は車両の真ん中に向かって座席が並んでおり

それぞれの座席の前には小さな机のようなものがあります。

そこにティッシュの箱が置かれていたり、いなかったり。

 

私の隣は若くて目のクリクリした男の子で

サマルカンドまでの道中、何かとお世話になりました。

 

何だかちょっと物珍しかったらしく、隣の彼は

携帯でしきりに電話をかけては

「ヤポーニヤ」

と私のことを言っているご様子。

 

発車1時間前に乗車したので少し時間を持て余したものの

電車は定刻の10時半にキッチリと動き始めました。

 

それでは、サマルカンドまでの3時間半

もう一生乗ることはないであろうシャルク号の雰囲気を

存分に味わいたいと思います!

出発進行〜

 

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ウズベキスタン旅行記(19) ブハラ(宴もたけなわ編)

では、前回後半に登場したナンデのお話から…。

 

suekko-sanjyo.hatenablog.com

 

実は前の彼女が日本人(ユウコ)だったらしく、そのため日本語が

少し話せるのだそう。

ウズベキスタンでダンスを学んでいたユウコ、日本に帰国した後

ぱったり連絡が取れなくなったのだとか。

う〜ん、ありがち。

 

それにしても

「何でそういうこと言うの?」って

喧嘩した時の日本人女性、すごく言いそうな言葉ですね(^^;)

 

ナンデが来たのでタケシも楽しくなったらしく

「もっと飲もう!」と盛り上がったのですが

正直もう眠いので帰りたくなった私。

 

「明日の朝出発が早いから帰るね。」と言うと

「Today is last day in Bukhara!

「ナンデソウイウコトイウノー?」

と抗議の嵐。

 

まあここに来ることも二度とないだろうし、と思い

「分かった、もうちょっといるわ。」と説得に応じることに。

 

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(上機嫌である)

 

ビールを調達して帰ってきたタケシが小さなリンゴも買ってきてくれたので

「わー!いただきます!」と一口。甘い!

それを見たナンデが何だかニヤニヤしているので

「何!?」と聞くと

「男性がリンゴを女性にあげるっていうことは

ウズベキスタンではプロポーズみたいなもんだよ。」とのこと。

 

ほほ〜。でもタケちゃん、

私その気持ちには応えられないわ。

塩顔男子好きとしては、ウズベク男性はちょっと顔が濃いかな…。

 

それはさておき、話を聞くと彼は7年前に離婚したらしく

当時の妻はとにかく金の亡者だったのだそう。

息子は前妻に引き取られちょっと寂しい思いをしているタケシ

おもむろにギターを取り出し、私に「何か歌え。」とリクエスト。

 

ちょっと迷って私が選んだのは

BUMP OF CHICKENの「プラネタリウム

名曲には違いないけれど自分なぜこの曲を選んだ(^^;)

とはいえ、グッドグッドと褒めてくれたタケシとナンデ。

 

気分が良くなった私は

「I'm dancing Japanese traditional dance.」

と言い地元の盆踊りを続けて披露。

もうだいぶご機嫌であることが伺えるかと思います。

 

自分でもそろそろ帰るタイミングだな、と感じたので

「はい、終わりー。」と日本語で言うと

タケシも雰囲気で分かったらしく「OK.」とお片づけ。

 

「日本語でFinishは何と言うんだ。」と聞かれたので

「終わり」だな〜と思ったけれど、ちょっと味気ないので

お開き」と言うと

「オヒラキ?ペルシャ語でも終わりはオヒラキだよ。」とのこと。

ちゃんと調べてないので分からないですが面白い発見。

 

みんなで食べて飲んで話して楽しい夜でした。

明日は早朝から次の街サマルカンドへ移動します!

 

(タケシとナンデのお店はメインストリート沿いにあったので

旅行の際はもしかしたら会えるかも。)

 

 

プラネタリウム

プラネタリウム

 

 

 

ウズベキスタン旅行記(18) ブハラ(再びの夜編)

夜8時、店が一段落したタケちゃんのお店に

おつまみを持参して訪問。

 

以前の記事で書いたように、ウズベキスタンでは

ヒマワリの種がおつまみとしてよく食べられているのですが

今までの人生で食した経験の無かった私は

種のまわりの皮ごと食べたら爆笑されてしまいました。

 

suekko-sanjyo.hatenablog.com

 

ちなみに私が持参したおつまみは大好きな

ブルボンの「味ごのみ」。

 

小魚を見たタケちゃんからは

「おぉ〜!アンチョビ!!」という感想。

 

海のないウズベキスタン、魚は食べるのだろうかと気になり

尋ねてみると

カスピ海とかアラル海から来るんだよ。」とのこと。

 

しかし昨今範囲の縮小が問題となっているアラル海

「でもアラル海は小さくなってるんでしょ?」と言うと

「そう。アラル海はもうフィニッシュ。」と残念がっていました。

ブハラまでの道中で見たアムダリヤ川でも魚は取れるのだそう。

 

ここからタケちゃんと私の異文化交流トーク

 

「日本人は毎日魚を食べるのか?」

「う〜ん、毎日は食べないかな。」

寿司は毎日食べる?」

「それはない(笑)」

 

「タケシは日本の事をよく知ってるね。」

「俺は日本の伝統が好きなんだ。例えばゲイシャ。

ゲイシャは悪い女か?

「悪くはないけど、彼女たちは私とは別世界に住んでるからあまり分からない。」

 

そもそもタケシが自分をタケシと名乗るのも

「世界のキタノ」の影響なのだそう。

やたらゲイシャとかヤクザに興味のあるウズベキスタン人。

詳しく話を聞きたがっていたけど、ほとんどの日本人は

一生の間でおそらく関わることのない人たちなもんで(^^;)

 

その後も、ベリーダンスをしている姉の写真を見せると

「いい女だ!!」と食いついたり(何か惹きつけるものがあったよう)

自分が趣味で刺繍をしている話をすると

「スザニにはザクロの模様を刺繍していることが多いけど

これは実がいっぱい入っているから、子孫繁栄を表しているんだ。」

と、豆知識を教えてくれたり。

 

色々おしゃべりをしていると、何だかひょうきんな感じの男性が

 飛び入り参加。

この人もお土産屋さんをしているということで、日本語も

ほんのちょっと話せる様子。

 

3人で盛り上がっていると、後から来た男性が

「ナンデソウイウコトイウノー?」

と急にかなりネイティブなイントネーションで

日本語を放ったので思わず「何それ!?」と爆笑。

 

実はこの言葉には、彼(通称:ナンデ)の切ない過去が

関わっているのでした…。

 

 

ブルボン 味ごのみファミリー 130g

ブルボン 味ごのみファミリー 130g

 

 

ウズベキスタン旅行記(17) ブハラ(夕編②)

再び街の中心部、タキ・ザルガロンのあたりにリターン。

昨日、ビールを買うのを手伝ってもらった青年のお店に

立ち寄ってみました。

 

彼は私のことを覚えていてくれたようでニコッと笑って迎えてくれました。

この日はツアーの日本人観光客が多かったらしく

「朝1グループ、昼ご飯の後1グループ、たくさん来たよ…。」と

お疲れのご様子。

「あなたは忙しいね。」と言うと

「うん。でも商売には繋がらない…。」と苦笑い。

ブハラに訪れた際は、みなさんぜひスザニを買ってあげて下さい。

 

そんな私も実はスザニにはあまり興味がなく…。

部屋に飾るにはちょっと個性が強いしな〜

ということでお土産用にテーブルクロスを購入。

 

この時「1$の相場知ってる?」と聞かれ

「私は2200スムで両替したよ。」と言うと

「Oh…」という反応。

バザールでは1$=3000スムのレートだったらしいです。

めちゃめちゃ損してる(^^;)

 

表向きは違法なんですが、バザールで両替するのが

一番賢いやり方かと思われます!

 

青年にお別れをして

昨日のタケシちゃんのお店に行ってみました。

 

suekko-sanjyo.hatenablog.com

 

彼のお店では自分用のお土産を時間をかけて吟味。

しかしあまりお金を持ってなかったので

チープワンが欲しいと言い、こちらを購入しました。

 

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日本円で600円ほど。

タケシのお母さんがアンティークのキリムを繋ぎあわせて

作っているのだそう。

 

タケシが「何か食べた?」と聞いてきたので

「まだだよ。」と言うと

ピロシキあるよ。」

と魅力的なワードが。しかも1000スム。

 

ありがたくいただいて去ろうとすると

「夜ビールでも飲もう!」とお誘いを頂いたので快諾。

集合場所はタケちゃんのお店です。

 

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ピロシキ。中はソーセージだった。あと朝お土産屋のお姉さんに貰った豆)

 

再び細い道に入って散策していると、バラハウズ・モスクのように

木の柱で屋根を支えた建物を発見。

聞いたところによると、ティーハウス=チャイハナだそう。

 

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(おそらく店主のおじさん)

 

この辺りは本当にモスクやメドレセばっかりなのですが

観光客のいないひっそりした穴場もあります。

 

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(造りかけモスク。新鮮)

 

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(これは学校)

 

ずいぶん歩き回り、もうガイドには載ってないような

ところまで見尽くしたので一旦休憩。

 

ここからはタケちゃんと再び合流し、ビールで乾杯したいと思います!

 

 

ウズベキスタン旅行記(16) ブハラ(夕編①)

お昼寝でエネルギーをチャージし、再び街に出発。

 

まず向かったアルクは、争いや虐殺の歴史を持つ

ブハラのシンボル的な建物です。

大体この辺りが中心部の端っこ。

 

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アルク城の向かいには道路があり、そこを渡ると

バラハウズ・モスク」に行くことができます。

 

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(急なモニュメント)

 

バラハウズ・モスクは前面に木の柱がずらっと並んでおり

他のモスクやメドレセとはちょっと違った雰囲気。

 

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天井はとてもカラフルに彩られていて

木の柱一本一本に細かい彫刻がなされています。

 

タイルで装飾されている建物はたくさんありますが

木にそのまま色を付けたものはあまり見なかったので

デザインとして新鮮な印象。

彩り豊かで、厳格な雰囲気が和らいだモスクです。

 

実際に現在も礼拝の場として使われていました。

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外から中を覗いていると、近くにいた男性が「あっち、あっち。」と

違う方向を指差して私に何かを訴えている様子。

そっちにはもう一人おじさんがいて、何やら作業をしていました。

 

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話を聞くと金物職人だということで、お皿に模様を彫っている最中でした。

写真を見ると分かると思いますが、とても細かい!!

 

おじさんはお土産屋さんの店主もしていて、

お店の中も案内してくれました。

 

THE・お土産!という感じのものが多く

特別欲しくはないけど何も買わずに出るのは悪いな…。と

外に出るのをためらっていると

床に雑多に置かれた布類の中に掘り出し物が!!

 

色んな布を継ぎ合わせた30cm×40cmくらいのもので

「これは何?」と聞くと

「オイナ・ハルタ

と言われますます混乱。

 

おじさんは少しだけ英語が話せたのですが

このオイナ・ハルタなるものを説明できるほどの単語は

持っていないらしく

必死でジェスチャーで表現してくれました。

 

こっちも「えっ?…分からない!」「何だそれ〜。」とか

日本語でいろいろ言いながら解読を試みる。

 

そしてついにオイナ・ハルタの正体が分かりました

 

オイナ

(おじさん、まず空中に四角を描く

 →オイナと顔を交互に指差し、顔にペチペチと手をあてる)

ハルタ

(おじさん、オイナに何かをかぶせる動き)

 

分かりましたか?

 

私の解読の結果、これは

「鏡カバー」であると結論づけられました。

 

その後の解説によると

鏡を出しっぱなしにしているとそこから悪いものがやってくるから

そうならないように鏡を隠して侵入を防いでいるのだとか。

(と、私が解釈しました。)

 

そしてこれがそのオイナ・ハルタ

 

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アンティークなのでところどころヨレヨレになっているのですが

かなりお気に入り。

今はオイナ・ハルタとしてではなく、

プリンターの上に乗せられて埃除けとして生きています。

 

おじさんのところでずいぶん時間を使ってしまったので

ここからは急いで他の場所に向かいます!!