ウズベキスタン旅行記(21) ブハラからサマルカンドへ②
電車が発車すると、車掌さんが車内の中央にある
テレビのスイッチをON。
ニュースでもやるのかな、と思っているとDVDの再生がスタート。
1本目の映画はどうしようもない感じのラブストーリー、
2本目は父の浮気によって悲しみにくれる家族のドラマでした。
(車内もイマイチ盛り上がらず)
映画を横目で見つつ旅行記を書き記す充実した時間。
3時間半あるとはいえ、車窓からの風景を眺めているだけでも全然飽きません。
しばらく経った頃、車掌さんがコーヒー入りのカップを持って登場。
ちょうど体が冷えていたのでありがたいおもてなしです。
砂糖入りの甘甘コーヒーを飲んでいると
隣の彼からスニッカーズのお裾分け。
(甘みが飽和状態)
「ついでにクルトもいる?」とすすめてくれたのですが
実はちょっと苦手な味だったので「ありがとう、でもいいです。」と
丁重にお断り。
後で判明したのですが、このコーヒーはサービスではなく有料だそうで
隣の彼が私の分も買ってくれたようです。なんと優しい!!
(おそらく2000スムほど。)
車内の映画はついに3本目がスタート。
シリアスな作品が続いていたところにコメディ投入です。
どうやら、「飲むと真実を言ってしまうお茶」をめぐる物語のよう。
とにかくめちゃめちゃ笑えるらしく、爆笑の渦に包まれる車内。
移動しながらみんなで笑いを共有するってなかなか新鮮です。
3本目が終わる頃、電車のスピードが落ちとある駅に停車。
「サマルカンド〜」と言ったような気がしたものの
全然人が降りないので、不安になってキョロキョロ。
隣の彼に「サマルカンド?」と聞くと
「サマルカンド!」との返答があったので慌てて下車。
とはいえ、そこからの動きが全く分からず
「???」と立ち尽くしていると、ブハラの駅で私を案内してくれた少年が
笑顔で私を待っているではありませんか!
知った顔に会って「おぉ〜!」と心からほっとする私。
彼はささっと私の荷物を持って出口まで連れて行ってくれました。
海外でこういうサービスを受けると、チップがいるのかなとか
そのまま持っていっちゃうのでは…。と、親切心の裏側
みたいなことを考えてしまうのですが
結局彼は何の見返りも求めず
「タクシー乗る?ドライバーが待ってるんだね?じゃ、バイバーイ!」
と、颯爽とサマルカンドの人ごみの中に消えてゆきました。
何の問題もなくスムーズに移動できたのは彼のおかげです…。
今思うととてもありがたい存在。今更感謝!
ではでは、無事辿り着くことができた「青の都」サマルカンドで
シルクロード全盛時代の
キャラバンの一員の気分に浸ってみたいと思います!