南米旅行記(17) ペルー・クスコ〜マチュピチュ③
街を出発したバスは再び山道へ。
すると、前方に川と発電所が見えてきたので
友人と「そろそろかな?」と準備開始。
しかし、降ろされると思った場所はスルーしバスはその先へ向かう。
そう、私達の地獄はここから始まるのでした…。
先程までとは様子が変わり、進むのは細く舗装のされていないデコボコ道。
そこを今までと変わらないスピードでガンガン走っていくので
こちらは少々ヒヤヒヤ。
最初は「兄ちゃんまたぶっ飛ばして…。」くらい余裕があったのですが
視界が開けるとそこに広がっていたのは断崖。
車の横はすぐ斜面で、もちろんガードレールはなし。
運転手がちょっとハンドル操作を誤ればもうおしまいです。
思わず頭の中に
「ペルー、バス転落で邦人女性2名行方不明」という見出しが浮かびました。
坂道をどんどん上るので谷底との高低差は増す一方。
余裕の表情だったバス前方のお兄さんも
腕置きを持つ手にグッと力が入ります。
さらに追い討ちをかける自然の力。
谷部分のカーブには雨水が流れ落ち、ちょっとした川ができていました。
多少水が流れている位なら徐行しつつ進むのですが
水量が多い場合にはどうするのか?
橋を作るのです。
どうでしょうかこの見るからに心もとない即席橋。
思わず車内はどよめきましたが進む他に道はない!!
みんなが固唾を呑んで見守る中、バスは無事この難所をクリアしました。
こんな感じで肝が冷えるような思いを1時間し続け、
ようやくバスは「スタンド・バイ・ミー コース」のスタート地点
水力発電所に到着しました。
何が驚きってここがまだスタートであることです。
もう十分冒険したけどな…と思いながらも荷物を背負い
マチュピチュの麓町、オリャンタイタンボを目指します。
最初こそコロンビア兄さん達に付いて行っていたのですが
何せ足が速くて追いつけず、途中で離れ離れに。
歩いて少し経った頃、ポツポツと雨が降ってきたので傘も装着。
同じバスで来た人たちはさっさと先に進み
私達は最後尾になってしまいました。
しばらくすると前方に現れたのは鉄橋。
真ん中には電車のレールが敷かれていて、
橋の側面に歩道があるような構造になっています。
歩道は鉄板でできているので水に濡れるとツルツル滑る…。
手すりが右側にしか付いておらず、足を踏み外すと左側の隙間から
ドボン!!となる可能性があります。
写真で見ると分かるように、下に流れる川も増水していて
ややスリリングなエリアでした。
「怖い〜〜〜!!」と言いながらも無事橋を渡りきり
再び線路沿いの砂利道を先に進みます!!
果たして日没までにオリャンタイタンボに到着できるのか!?
つづく…。